ソマティクス
先週からボディワークでお世話になっているオープンパスのインテグレーティブワーカー養成トレーニングがスタートしました。
ファシャワーク、ソマティカルワークを統合したアドヴァンスクラスです。
このインテグレーティブワークについては、もう少し勉強が進んだら書くことにして、
先日まで再受講していたソマティカルワークについて書いてみたいと思います。
ソマ(soma)とは、フェルデンクライスメソッドの講師トーマス・ハンナ(ハンナ・ソマティクスをの創始者)が提唱した言葉で、
内側からみた1人称の観点で捉えたからだ、内側から体験するからだのこと。
ソマティクスは身体感覚(主に体性感覚)で感じながら、脳神経系に働きかけて動きの改善を図るワークです。
心理面に焦点を当てる流派もあります。
ソマティックフェスタのサイトを見れば、その多様さに驚かれるかもしれません。
ヨガ、ピラティスなどもフェスタに参加しています。
オープンパスでは、1人称ではゆっくり意識しているときのみの動作になってしまうので、さらに進化させて無人称でからだを捉えます。
背景になっている分野も解剖学はもちろん、哲学、脳神経学、 認知学、現象学、言語論…と幅広く、関連書籍で私の本棚のバリエーションが一気に増えました。
一つ一つの技術に理論があり、きちんと説明いただけたので頭で理解できないと習得できない私にとって、常に納得して学べました。
私の場合、理論がわからないと、その場で体感できなかったものは復習できないし(習得できない)、体感できたとしてもそのやり方だけしかできません。
理論がわかると応用ができて、バリエーションを広げていくことができるのです。
セッションは繊細な動きを誘導し、また感覚してもらうのですが、受けていただければ、こんなことで変わるの?と驚かれると思います。
クライアントさんによって効果的なワークが違ったりして、ワーカーである私にもファシャワークとは違った気付き、面白さがあります。
今回は再受講だったので、少し余裕を持って深められたような気がします。
ただ、ヨガのクラスのように複数人に効果的にアプローチするのは、発する言葉、立ち位置、動作、すべてが影響するので、まだまだ研究が必要です。
そんなソマティカルワークのインストラクター向けワークショップが8月に開かれるようです。
時間が取れれば参加したいのですが、平日18時は難しそうです。
お時間取れる方はお薦めします。
オープンパスメソッド:ティーチャーズインテンシブ
解剖・動作・エコーで導くFasciaリリースの基本と臨床―筋膜リリースからFasciaリリースへ
気が付くと前回の記事からだいぶ間が空いてしまいました。
それなのに、書籍の紹介です。
この所筋膜関係の書籍の出版が続いているようで、その中の一冊についてです。
エコーガイド下筋膜リリースについての書籍なので、エコー画像が豊富なのが特徴です。また、筋膜の癒着がどういう風に剥がれるか、など筋膜に対する知見も書かれていて、手技療法の書籍とはまた違う情報が得られます。
注射を使えない我々ボディワーカーにも参考になるところが多く、勉強になりました。
エコーガイド下筋膜リリースは昨年興味があって一度受けてみました。
私にはあまり合わなかったようで、ハムストリングスに打ってもらったのですが、帰り道に膝が痛くなってしまいました。影響範囲が大きいのかなと思いましたが、エコー画像も見せてもらえず、期待していた柔軟性の向上には繋がらなかったので、その後行っていません。
でも、エコーを見ながらアプローチできるのは良いですね。
今後広がっていくのでしょうが、影響範囲も考慮しながらアプローチしていただきたいと思います。
痛みとソマティクス
ソマティカルワークは、主に身体機能の改善を目的としており、痛みに対してはこちら基本的にアプローチしていません。
ところが、先日のトレーニングのペアセッションで肩甲骨内側縁付近の痛みが緩和したので、再発する度に検証してみました。
その結果、以下のワークでほぼ改善できました。
①対象に意識を向けつつ、痛みのない範囲で何回か動く
②対象以外に意識を向けて、2点法などを用いて何回か動く
構造や不快感への対応はファシャワークの方が適していることが多いですが、セルフメンテナンスで背中にアプローチする場合にはソマティクスを選択肢にできそうです。
昨年はセルフメンテナンスもヨガもどちらかというとファシャワーク寄りになっていましたが、セルフで取り入れられるソマティクスを検証して、 バランス良く取り入れていきたいと思います。
骨盤帯原著第4版 臨床の専門的技能とリサーチの統合
今年初記事が書籍紹介ですみません。
今回紹介するのは
骨盤帯原著第4版 臨床の専門的技能とリサーチの統合
です。
骨盤関連の本は数多くあれど、ここまで詳しく書かれた専門書は私の知っている範囲ではないと思います。
と言ってもこの書籍は2013年発売なのに、ついこの間気が付いたので他にもあるかもしれませんが。
情報量が多い分お値段も高めです。
解剖学的な説明はもちろん、臨床的なアプローチ方法にソマティクスの要素にも触れられています。
ざっと流し読みをしたのですが、情報量が多過ぎでまだ消化できていません。
ゆっくり読み返していきたいと思います。
足と肩の関係
12/23にinStyle津田沼スタジオさんで祝日レッスンを担当させていただきました。
久し振りの津田沼スタジオだったので、お伝えしたいことがたくさんありましたが、テーマを絞って臨みました。
その内の1つが、足を解して立位が安定する体験と、足にアプローチすると全身に影響が出るので、足裏、足趾から指先まで意識してポーズを取ってもらうことでした。
昨日参加いただいた生徒さんから、足を解したらいつもはどうしても残ってしまう肩凝りが取れたと報告いただきました。右体側から肩まで緩んだ感じがするとのこと。
熱心な生徒さんなので感受性、観察力が素晴らしいのもありますが、足はやっぱり効くのですよね。
良いフィードバックありがとうございました。
指と膝の関係
ここ数ヶ月、からだの関係性の勉強が私の中のブームです。
どこを動かすとどこに影響するのか試したり、その手の本を読んだりしています。
この間、小指が痛いなあと思っていたら、次の日膝が痛くなってしまいました。
たまたま読んでいた本に、小指と脚は共鳴すると書いてあったので、小指を操作してみましたが、特に膝の変化はなし。
でも、またその次の日には小指も膝の痛みも消えていました。
因果関係はわかりません。(飲み過ぎか?)
このような感じで、元々自分自身の変化は見逃してしまうことが多いのに加え、自分で操作するとやり方が間違っていたり、やり過ぎたり、上書きしてしまったり、操作する手からの影響など、別の要因も働いてしまうので、わかりにくいつながりの検証は時間がかかります。
また機会があったら検証してみようと思います。
読んでいた本はこちら。
この手の本にしては情報量が多く、操法の出どころ、参考文献など載っているので、もう少し深めたい時にも便利そうです。
ただ、つながりがわからなかったり、加減がわからなかったり、私には本を読んですぐに使える訳ではありませんが、年末年始にもう少し読み込んでみようかと思います。